安らかで人間らしい自然な死を迎えるために

末期医療において、治る見込みの無い植物状態になった時に、自分の意志で治療を打ち切って自然な死を迎えたいと考える人は多いようです。自分の尊厳を保ちながら、安らかで人間らしい自然な死を迎えることは、個人の権利でもありますが、これが確実に実行されるためには、 まだ心身共に健全な内に、自分の意志を文書にして残しておくことが必要です。


この文書をリビングウイル(尊厳死宣言)と言います。末期医療に移行し、本人の意思表明が困難になった時に、本人に代わって家族がリビングウイルを医師に提示して、無意味な延命措置を拒否することができます。

尊厳死宣言の例

私は死に際して、自然に逆らわず、安らかな死に方を自分自身で選び人間らしく死ぬことを主張致します。 私の病が治る見込みがなく、死期が迫っている場合には、ただ延命の目的だけの延命措置は一切行わないで下さい。 また、苦痛を和らげるための治療は、最大限実施して下さい。このことで、死期が早まっても構いません。


私が植物状態に移行した場合は、生命維持装置を取り外して下さい。この宣言に従って実施された行為の責任はすべて私自身にあります。


この宣言書は、私の精神が健全な状態にあるときに自署し、署名捺印したものであることを証します。

○○○○年○月○日 

住所 東京都日野市日野台○-○

氏名          ○○○○ 印

             (昭和○年○月○日生)  

 

参考

[公益財団法人 日本尊厳死協会]

〒113-0033 東京都文京区本郷2-27-8 太陽館ビル501

TEL 03-3818-6563


年会費を納めて上記宣言書を協会に送ると、協会が登録保管し、コピー2通が返送されます。本人と近親者がこれを保持し、意思の継続を確認する仕組みです。


1976年の創設以来、現在の登録者は10万人を超えています。会員の80%が65才以上です。